■ 任務の多様化〜治安維持活動

歩兵の主な任務はこれまでに提示したとおり、携行武器による戦闘である。
しかし、時としてその威力は戦場ではなく自国や連合国の国境で、市街地で発揮された。
情勢悪化が目に見えて増えるにつれ、歩兵が暴徒鎮圧、犯罪取り締まりなどの作戦行動をとるようになったのである。
この傾向はアイドレスシーズン2開始時より顕著になった。シーズン2においてフィクショノートのみならず、藩国民全体の行動が重要なファクターとして位置づけられたことが大きな要因であろう。

分割なしで戦闘可能、複数回出撃可能といった条件を満たした歩兵部隊でしか治安維持活動にはあたれなかった。
このため、ターンごとに出向する先にあわせて編成したメイン部隊と、治安維持活動用の部隊の2部隊を持つかあるいは1部隊で二つの役割をかねるかで各国の首脳陣は頭を悩ませた。
戦闘で活躍しなくては国民の士気は落ち、かといって治安維持部隊がなければ国内の活動家や犯罪者たちが活性化し、国が荒れた。
治安については交番や警察署の建設、警官アイドレスを着用した犬士の施設配置である程度保つことはできたが、暴徒が発生した場合はこれらではどうしようもなく、歩兵部隊が派遣され鎮圧に当たった。

■Tips〜治安維持装備

暴徒及び犯罪者は時に銃を装備、あるいはもっとも手軽な投擲武器による投石によって治安維持部隊に相対した。
この場合、白兵での非殺傷手段しか持たない治安維持部隊での鎮圧は困難を極め、死傷者がでるケースも多くあった。
特に、暴徒の集団を殺害せずに押さえるには、従来では盾を装備し横列に配置した歩兵により取り囲み、後に白兵武器で取り押さえるしかなかったがこの過程で治安維持部隊、市民双方に死傷者がでることもまれではなかった。

このため、歩兵が治安維持の任務についた早々、離れた相手への非殺傷攻撃手段の開発の陳情が多発した。
陳情した彼らは生まれも育ちもバラバラであったが、陳情の際一様に同じことをいい添えた。
この手は国民を傷つけるためにあるのではない、この手は国民を守るためにあるのだ、と。
その言葉に深く頷いた上層部は直ちに開発を開始。無血制圧を目的に、下記の装備が配備された。

    ▽音響手榴弾、閃光弾、催涙弾
    ▽ゴム弾
    ▽ネット銃
    ▽トリモチ銃

まき:トリモチ銃など

音響手榴弾、閃光弾は大音響や閃光によるショック状態を引き起こし対象者を無効化する。 催涙弾は同様に催涙ガスにより対象を無効化し、その間に制圧する目的で使用される。
ゴム弾は銃を持ち変えるのではなく弾丸を変えることにより殺傷力を押さえようという発想の非殺傷用途の弾丸である。
直撃するとプロの拳闘士のパンチに匹敵する衝撃を与えた。
ネット銃は相手を絡めとるネットを発射する銃、トリモチ銃も同様に相手の動きを封じるためべたべたとひっつくトリモチを発射するための銃である。後者は複数対象について効果を発揮するために散弾形式のものも開発された。

ちなみに、トリモチ銃については後始末が大変だと言うことで暴徒には評判が悪かったようだ。

また、従来どおりの非殺傷行為への増強として下記の装備も補強され、配備された。

    ▽特殊警棒
    ▽さすまた
    ▽警備用盾
まき:非殺装備

治安維持活動では白兵で鎮圧に当たるのが常であり消耗も激しかったため、これらの装備は特に大量に配備された。
さすまたについてはある程度のレクチャーを受ければ歩兵でない一般市民も使用できたため、学校や病院などで対侵入者用に配備しているところもあった。